環境
※このページはサステナビリティレポート2017の記事内容です。
基本的な考え方
国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の最新報告によれば、「現状以上の温暖化対策を何も行わないならCO2排出量は減少に向かわず、2100年に約4度前後も上がってしまう可能性が高い」と言われるなど、地球温暖化は深刻化しており、世界共通の最重要課題の一つです。また、昨今は水リスクも重要課題として、注目されています。富士フイルムグループは、写真フィルムの開発、製造で培った高機能材料など環境負荷の少ない製品、働き方変革をはじめとしたソリューションで、これら環境課題の解決を目指してきました。
<社会課題>国際社会のリスク
- 地球温暖化
- 資源の枯渇
- 水問題
- エネルギー問題etc.
SDGsの目標にも掲げられている気候変動とエネルギー問題。COP21において採択された「パリ協定」では、世界共通の長期目標として2℃目標(産業革命前に比較して気温上昇を2℃未満に抑える)を改めて明記。この目標達成のためには、多様な技術革新と生活者の行動の変化による省エネ対策、さらには電力の脱炭素化を図り、再生可能な低炭素エネルギーの普及を推進していくことが重要となっています。
【重点課題1】 地球温暖化への対応
【目標】
- 2020年度までに2000万トンのCO2削減に貢献する(2005年比)
【重点課題2】 水問題への対応
【目標】
- 水汚染の軽減・抑制
【重点課題3】 エネルギー問題への対応
【目標】
- 環境負荷の少ないエネルギー創出への寄与
SVP2016総括
3つの重点課題に対し、所期目標を概ね達成しました。
1. 地球温暖化への対応
「2020年度までに2,000万トンのCO2削減に貢献する目標(2005年比)」に対し、1,967万トンのCO2削減貢献量と、「2016年度までで前倒し達成」までもう一歩のところまで、大幅に進展しました。これには、アーカイブデータ保存向けの新世代磁性体バリウムフェライト(BaFe)を使用した大容量データストレージメディア(LTO磁気テープ)、クリニック用ITソリューション(SYNAPSE)、省エネ型複合機、オフィスでの種々の環境ソリューションが大きく寄与しました。
2. 水問題/3. エネルギー問題への対応
フィルトレーション材料や太陽電池用材料など、高機能材料の提供・普及を通して貢献を図りました。
社外から評価を受けた主な環境製品ソリューション
受賞対象 | 年度 | 受賞内容 |
---|---|---|
カラー・オンデマンド・パブリッシングシステム | 2014 |
エコプロダクツ大賞 「経済産業大臣賞」 |
環境負荷低減と高耐久性を実現する 太陽電池用保護フィルム |
2014 |
グリーン・サスティナブル ケミストリー賞 「環境大臣賞」 |
フルカラーデジタル複合機 | 2015 |
省エネ大賞 「省エネルギーセンター会長賞」 |
セブン・イレブンのマルチコピー機での カーボン・オフセット |
2015 |
カーボン・オフセット大賞 「優秀賞」 |
大容量磁気テープを使った省エネルギー型 「テープアーカイブアプライアンス」 |
2016 |
省エネ大賞 「資源エネルギー庁長官賞」 |
低環境負荷・高画質を実現する 革新的トナー技術の開発 |
2016 |
グリーン・サスティナブル ケミストリー賞 「環境大臣賞」 |
アスタリフト(化粧品)購入による カーボン・オフセット |
2016 |
カーボン・オフセット大賞 「優秀賞」 |
新CSR計画「SVP2030」に向けて
CO2排出削減に関しては、上記製品のさらなる普及とともに、CO2排出削減につながる高機能材料製品の新たな開発・普及に取り組みます。世界的に深刻化しつつある水問題に関しては、新たに設定した数値目標に向かい、フィルトレーション材料やグラフィックシステムでの廃液削減などにより、水処理への貢献を高めていきます。
2016年度トピックス
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