健康
※このページはサステナビリティレポート2015の記事内容です。
<トピックス6> 写真フィルム研究から生まれた技術で健康をサポート「アスタキサンチン」と「サラシア」
寿命が伸び、高齢化が進む社会では、いかに健康に生活できる「日常生活に制限のない期間=健康寿命※」を伸ばすかに関心が高まっています。その一つとして注目されているのが、老化を抑える抗酸化物質です。
サケやカニなどが赤いのは、「アスタキサンチン」という赤い天然色素によります。β-カロテンをはじめとするカロテノイドの仲間で、そのパワーはコエンザイムQ10の約1,000倍、ビタミンEの約550倍ともいわれ、高い抗酸化作用を持つことで知られています。しかしアスタキサンチンは、そのままでは水分に溶けず吸収性が悪い、また熱や光にも弱く扱いづらいという課題がありました。
富士フイルムは、80年にわたる写真フィルムの抗酸化研究からアスタキサンチンに着目すると同時に、独自のナノ化技術によってこれらの課題を克服。一般的なアスタキサンチンより抗酸化効力・浸透力・吸収力・安定性が高い「ナノアスタキサンチン」を開発しました。
また、健康寿命に欠かせないのが糖尿病、高血圧などの生活習慣病への対応で、これらの予防法として効果的なのが肥満防止です。富士フイルムが着目したのは、優れた糖質ブロックの効果をもつ天然成分の「サラシア」。スリランカやインドでは糖尿病の特効薬として古くから用いられてきた植物で、この他にも様々な効果が発見されていますが、サラシアの有効成分は高濃度で配合することが困難でした。そこで富士フイルムは、写真分野の研究で培った技術を応用し、サラシアの成分を高濃度かつ安定品質で錠剤に配合することに成功したのです。
富士フイルムは、こうした写真分野で培った独自の技術を生かしたサプリメントやスキンケア製品を開発し、今後も人々の健康に貢献していきます。
※健康寿命:2000年にWHO(世界保健機関)が提唱。2010年の日本の平均寿命と健康寿命との差は、男性9.13年、女性12.68年
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写真フィルム研究から生まれた技術で健康をサポート「アスタキサンチン」と「サラシア」
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