【重点課題2】資源循環の促進
※このページはサステナビリティレポート2016の記事内容です。
基本的な考え方
富士フイルム神奈川工場足柄サイトの水源
富士フイルムグループは、創業時の主力製品である写真フィルムの主要原料が貴重な天然資源の銀であること、製造には「大量で清浄な水と空気」が不可欠なことから、資源の有効利用の重要性を認識し、創業当初から水使用量の削減、水のリサイクル使用、銀の回収再利用、複合機・複写機での資源循環システムの確立など、資源投入量の削減に積極的に取り組んでいます。3R(リデュース、リユース、リサイクル)を考慮した製品設計、製造段階でのロス削減、使用済み商品の回収・リユース・リサイクル、廃棄物の有価物化やリサイクル活用にわたるライフサイクル全体での総合的な取り組みを通して、資源の有効利用、廃棄物削減に取り組んでいます。
資料・データ:省資源対策(PDF:1.1MB)
目標
- (1) 2016年度廃棄物発生量を2012年度比8%削減
(2) 2020年度までに資源投入原単位を2012年度比10%削減
(2016年度までに主要製品の原単位指標の設定・検証など、仕組み化)
(3) 売上げ当たりの水使用量(水原単位)の2012年度レベル維持
2015年度の活動
トピックス
欧米における環境負荷低減活動
低炭素エネルギーの活用や水使用量の削減策を実践
●オランダ初の巨大共有廃水処理プラントの建設
FUJIFILM Manufacturing Europe B.V(. EF)は、オランダにある複数の企業とDommel水道委員会による初の大規模共有廃水処理プラントの建設プロジェクトに参加、2015年11月にEF敷地内に建設するプラントの起工式を行いました。この廃水処理プラントを活用し、参加企業が水を再利用することで、各社の環境影響を最小化し、廃水処理コストも抑えることができます。またこのプラントは廃水をきれいな水にして放出するとともに、廃水処理で出る汚泥をバイオガスに変換できるなど、多くの利点があります。なおこのプラントの運用開始は、2016年夏の予定です。
●全面風力発電での生産操業開始(オランダ)
EFの生産操業のために必要とされる100ギガワット時のエネルギーは、平均的な家庭の電気使用量30,000軒分に相当
FUJIFILM Manufacturing Europe B.V(. EF)は、2016年1月13日にオランダのエネルギー会社Enecoと正式に契約し、風力発電だけの操業を開始しました。EFは2011年から始まったEnecoとの共同プロジェクトにより、敷地内にある5台の風力タービンから総電力使用量の20%を賄っていましたが、今回トーレンにあるEnecoの風力発電所からもエネルギー供給を受けることで、全面風力発電での生産操業が可能となり、完全なカーボンニュートラルを実現しました。
●造園改築により水使用量を削減(アメリカ)
23,183平方フィートの庭園にあった植物を、干ばつ耐性がある植物や最低限の水やりですむグランドカバー(地面を覆い隠すための植物)に植え替えた
カリフォルニアはこの5年間干ばつ状態にあり、適応策としてカリフォルニア州が節水の義務化と水の配給制を導入しています。FUJIFILM North American Corporation(FNAC)は率先して節水を実施するため、ビルのオーナーであるCypress Land Companyと協力し、大量の水を必要とする芝生や草を取り除いて干ばつ耐性植物に植え替え、水の消費量を最小限にする点滴灌漑へと変更しました。これにより2015年度の水使用量は、2014年度の約60%にまで減っています。
●太陽光発電で39.62トンのCO2排出量削減(イギリス)
太陽電池パネルには、富士フイルムの太陽電池用バックシートを使用
FFUJIFILM Speciality Ink Systems Ltd. (FSIS)は、自家発電を実施するため、敷地内の1,320㎡の広さに、太陽光発電のための800枚の太陽電池パネルを設置しました。なお同設備は2016年2月1日からフル稼働となり、2016年3月末までに39.62トンの炭素をオフセットしました。
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