生活
※このページはサステナビリティレポート2017の記事内容です。
基本的な考え方
富士フイルムグループの創業の原点と言える写真には、思い出をカタチに残し、人生を豊かにする力があります。2011年の東日本大震災で行った「写真救済プロジェクト」により、その思いは強くなりました。復興支援活動のなかから生まれた「遠野みらい創りカレッジ」では、これからの地域活性化のあり方を模索しています。写真、ドキュメントによるコミュニケーションの活性化、文化遺産を後世に伝えること、社会にとって重要なデジタルデータの安全な保存、事故や犯罪の少ない安全な社会で、誰もが人々とのつながりを持ち、心豊かな人生をおくることへの貢献を目指し、新たな製品、サービスを開発し、社会に普及させています。
<社会課題>国際社会のリスク
- 安全・安心
- 情報の保存・伝達
- 関係性・生きがい
- 文化・芸術の継承・保存etc.
あらゆるものがデジタルデータとして保存されるビッグデータ時代、世界で生成されるデータ量は飛躍的に増加し、2013年の4兆4,000億ギガバイトから2020年には44兆ギガバイトへと10倍の規模に拡大すると予想されています。しかし2013年の時点で利用可能なストレージに保存できるデータは全体のわずか33%、2020年までには15%以下に下がると言われ、貴重なデータを安全に管理する方法が課題となっています。
【重点課題1】 安全、安心な社会づくりへの貢献
【目標】
- 重要情報の長期保存、防犯、情報セキュリティ向上、社会インフラの安全性向上に寄与する製品の普及
【重点課題2】 心の豊かさ、人々のつながりへの貢献
【目標】
- (1)貴重な文化・芸術作品の伝承への貢献
- (2)地域コミュニケーション活性化のためのソリューションの開発
- (3)思い出をカタチにし人生を豊かにする写真製品の普及
SVP2016総括
1. 安全、安心な社会づくりへの貢献
「BaFe(バリウムフェライト)磁性体」などの独自技術を使用した「FUJIFILM LTO Ultrium7データカートリッジ」やデータアーカイブサービス「d:ternity」を展開し、大容量のデータを長期間、安心、安全に保存できる仕組みを拡大、CO2排出削減にも貢献しました。また、監視用レンズでセキュリティ強化について継続的に貢献できましたが、新たな取り組みは十分ではなかったと認識しています。
2. 心の豊かさ、人々のつながりへの貢献
3つの観点で大きな貢献を果たしました。具体的には、博物館や図書館などに対して各種アーカイブサービスの提供で日本の貴重な文化・芸術作品の伝承に、また地域「みらい創り」活動や観光振興を支援する新たなコミュニケーションツールを提供することで地域コミュニケーションの活性化に貢献しました。
思い出をカタチにし、人生を豊かにする写真製品の普及という点では、「Xシリーズ」のミラーレスデジタルカメラにより快適な操作性で高画質な写真を楽しめる機会を提供したことから、市場で高い評価を受けました。またレンズ付きフィルムや、撮影したその場で写真プリントが楽しめるインスタントフォトシステム、さらに「Year Album」や「シャッフルプリント」など、人々の生活に彩りを与える付加価値プリントや、「“PHOTO IS”想いをつなぐ。50,000人の写真展」を規模を拡大して実施してきたことで、写真を身近に楽しむ人や機会を増やすことができ、高評価を得ました。これら様々な製品により、豊かな生活の実現への貢献ができたと考えています。
新CSR計画「SVP2030」に向けて
カメラや多様なプリントなどの各種写真製品、および写真を楽しむ場の提供を継続し、人々の人生の豊かさや平和な暮らしの実現に貢献していきます。また、磁気テープに加え、建造物などの社会インフラの強化や、半導体やディスプレイ材料の提供により、安全、安心な社会づくりに貢献していきます。
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