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健康

 

[図]健康

※このページはサステナビリティレポート2016の記事内容です。

基本的な考え方

「健康」は人々にとって最も関心が高く、重要なテーマですが、医療の格差、医師不足、医師負担の増加、医療費の高騰など、様々な課題があります。富士フイルムグループは、創業間もない1936年からレントゲンフィルムの製造をはじめ、長年、「診断」領域で貢献してきました。近年、「予防」「治療」へも領域を拡大、当社グループの成長戦略の一つと位置づけ、「人々の健康」分野での貢献の幅を広げることに取り組んでいます。今回の計画策定にあたっては、当社グループのもつ技術、製品、サービスを棚卸しし、社会課題解決に向けた貢献の可能性の大きさから4つの課題を設定しました。

<社会課題>国際社会のリスク

  • 高齢化
  • 医療費増大
  • 医療の地域格差
  • 健康寿命
  • アンメットメディカルニーズ
  • グローバルヘルスetc.

[画像]世界の成人の糖尿病有病者数

SDGsの目標にも掲げられている「健康」。例えば糖尿病は予防や治療が可能な病気であるにもかかわらず、多くの国、特に開発途上国で劇的に増加、その原因の一つは現代病でもある肥満です。世界の糖尿病患者は4億2,200万人、糖尿病による死亡者は約150万人で、今後20年間で倍増すると見込まれています。糖尿病のもたらす問題が世界でより深刻化したことから、WHOは2016年の世界保健デーのテーマを糖尿病としています。


[図]関連事業分野

【重点課題1】 医療サービスへのアクセス向上

  • 【目標】(1)新興国の医療環境の改善
  • (2)災害・救急医療における診断機会、精度の向上
  • (3)医師負担の軽減による診断機会、精度の向上

【重点課題2】 疾病の早期発見への貢献

  • 【目標】正確性を向上、身体的負担を軽減した検査システムの普及拡大

【重点課題3】 アンメットメディカルニーズへの対応

  • 【目標】有効な治療法が見つかっていない疾病の治療薬の開発

【重点課題4】 健康増進、美への貢献

  • 【目標】(1)健康寿命を延ばし、ポジティブな毎日をサポート
  • (2)健康的な美しさを維持し、輝き続けたい女性を支援

2015年度の活動

富士フイルムグループは、トータル・ヘルスケア・カンパニーを目指し、着実に体制強化を図っています。特にメディカルシステム分野では、医療ITシステムや超音波診断装置などが市場から高評価を受け、全世界で販売が拡大しています。

2015年には、より効率的な診断や、医療画像の管理に貢献するため、米国のTeraMedica, Inc.を連結子会社化したほか、自治体や地域団体との連携によるネットワークシステムを構築しました。当社独自のインフルエンザの早期診断技術を応用し、世界三大感染症の一つである結核の迅速診断システムの技術確立に向け、新たな連携を開始しました。

再生医療分野では、グループ会社のジャパン・ティッシュ・エンジニアリング社や、さらには連結子会社化したCellular DynamicsInternational社との連携を強化し、事業拡大に取り組みました。また医薬品分野では、バイオ医薬品受託製造事業を拡大。抗がん剤2種の臨床実験を米国で開始するなど新薬の開発も推進しました。

今後の進め方

メディカルシステム分野では、医用画像の効率的な管理や診断をサポートするシステムや、遠隔地や災害現場でも力を発揮する携帯型超音波診断装置を提供するとともに、経鼻内視鏡やレーザー光源搭載モデルなど特徴的な内視鏡システムの導入を進めていきます。ライフサイエンス分野では、当社技術を生かした機能性製品のラインアップを拡充していきます。医薬品分野ではバイオ医薬品受託製造の拡大のほか、抗がん剤をはじめ、アルツハイマー型認知症治療薬など、「アンメット・メディカル・ニーズ」に対応した新薬の開発を進めます。再生医療分野では、製品の開発加速などを図るとともに、官・学との連携も加速させ、再生医療の産業化に貢献していきます。

※このページはサステナビリティレポート2016の記事内容です。


   
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