健康
※このページはサステナビリティレポート2017の記事内容です。
<トピックス5>X線画像診断システム
救急・集中治療室などスペースが限られる医療現場での最適なワークフローを実現
病院内において、手術中の患者や、レントゲン室への移動が困難な患者のX線撮影は、患者の元に移動型X線撮影装置を持ち込んで行われます。しかし現状では、病棟などへの長距離移動を目的とした電動走行機能や、様々な撮影に対応する高出力機能を搭載した大型の装置が多く、救急、集中治療室といった、スペースが限られる医療現場でも使いやすい小型・軽量で機動性に優れた製品が求められています。
富士フイルムはこうした現場のニーズに応え、2016年に軽量移動型デジタルX線撮影装置「FUJIFILM DR CALNEO AQRO(カルネオ アクロ)」を発売しました。本製品は、低線量でも高画質なX線撮影を実現する独自の画像処理技術などを搭載。低線量撮影が可能になったことで、患者さんへの負担を和らげるとともに、X線発生器/電源系を大幅に小型化することが可能となりました。また、従来機(*)と比べて小型かつ、約1/5に軽量化することで機動性が高まり、スペースが限られる現場でも最適なワークフローが実現しました。なお本製品は、高い技術力で小型化・軽量化を実現し、素早い検査が求められる医療現場での使い勝手を著しく向上させるとともに、美しいデザインを両立させたことが評価され、2016年度「グッドデザイン賞」(公益財団法人日本デザイン振興会主催)を受賞しています。
富士フイルムは、1983年に世界初のデジタル画像診断システム「FCR」を発売、長年にわたり医療用デジタル画像診断システムの分野で世界トップシェアを誇ってきました。今後も低被ばく化をはじめ、医療現場が求めるニーズに先進・独自の技術をもって取り組み、さらなる画像診断の効率化と医療の質の向上に貢献します。
* 一般的な移動型デジタルX線撮影装置の重量を400kgから600kgとした
従来機と比較して、総重量は約80%減の約90kgを達成。外寸も大幅にサイズダウンしたため、視界が確保しやすく、病棟内でのすれ違い時や狭いスペースにおける移動時の安全性も高めた
スリムなボディで、必要最小限の移動で操作可能。胸部・腹部の連続撮影も装置全体をスライドさせるだけで迅速に行える
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