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【重点課題1】グローバルなコンプライアンス意識の向上とリスクマネジメントの徹底:2015年度の活動「労働安全衛生・健康増進」

 

※このページはサステナビリティレポート2016の記事内容です。


労働安全衛生・健康増進

富士フイルムグループ

富士フイルムグループは、ビジョンとして掲げる「新たな価値を創造するリーディングカンパニーであり続ける」には、活力ある風土と、従業員が安心して、心身ともに健康で生き生きと働き、活躍できることが不可欠と考えています。加えて労働生産性の低下(労働損失日数の増加)や医療費の増加などが顕在化してきたことから、2013年7月に各社の人事部、産業医、富士フイルムグループ健康保険組合からなるグループ横断の健康増進推進協議会を立ち上げ、生活習慣病重症化防止、禁煙対策、メンタルヘルス対策、過労働対策の4つを重点領域として活動を開始し、取り組みを進めています。

2015年度はグループ全体の生活習慣病対策として、メタボリックシンドロームの対象者25%を目標に取り組み、生活習慣や食事の指導などを通じて、21%を達成しました。

富士フイルム

[写真]がんの中でも罹患率が高い大腸がんの早期発見・早期治療を目指し「大腸内視鏡検査のすすめ」セミナーを全3回開催

がんの中でも罹患率が高い大腸がんの早期発見・早期治療を目指し「大腸内視鏡検査のすすめ」セミナーを全3回開催催

富士フイルムでは、2014年に本社ビルに「西麻布健診センター」を開設し、従業員が内視鏡検査を受けやすい環境を整えることで、がん発見率向上と早期治療への貢献を図っています。内視鏡検査はX線検査に比べて精度が高く、胃、食道、大腸がんの早期発見に有効です。2015年度はセンターのさらなる利用促進のため、がん対策としてセミナー等、大腸健診の啓発活動を実施してきました。また一部の従業員については大腸健診費用の7割を補助する「大腸がん検診補助」制度を実施し、受診率向上を推し進めています。また労働安全衛生の観点では、全国的に増加している「転倒災害」の防止を通じた安全意識の向上を図っています。厚生労働省の「STOP!転倒災害プロジェクト」を参考に、工場だけでなく、販社等のオフィス部門を含めたグループ全体で、一斉にヒヤリハット活動などの安全意識向上活動を実施しました。また、軽微な労働災害の情報も共有化し、同じ事故を他部門でも発生させないよう水平展開を行っています。2015年度には、海外拠点と労働災害情報の共有化について議論し、米国を皮切りにデータの共有化とともに、相互の災害の教訓を水平展開する取り組みを開始しました。

富士ゼロックス

富士ゼロックスは、2015年度は「禁煙・生活習慣病対策」「がん対策」「メンタルヘルス対策」「長時間労働によるリスク対策」「労働災害の防止」の5つを重点実施項目として活動しました。国内関連会社を含め全日就業時間中禁煙とし、禁煙サポートセミナーや禁煙治療補助制度を行った結果、喫煙率は19.1%から17.6%に低下しました。がん対策としては、胃部内視鏡検査を全社で受診できる体制を整備。婦人科がん検診を定期健康診断項目に追加し、実質的に自己負担なしで受診可能とした結果、2015年度の受診者は6割を超え、対前年度比で倍増しました。さらに2015年10月には大腸内視鏡検査補助制度を導入し、がんの早期発見・早期治療につなげています。

メンタルヘルス対策は、毎年実施しているストレスチェックが93%の実施率となりました。また2015年度の長時間労働面談者数は前年度比で54.8%増加となり、各事業所の安全衛生委員会を中心に原因・対策を議論するとともに、個別データに基づく予兆マネジメントの強化を行い、長時間労働による健康障害発生リスクの低減に努めています。

今後の進め方

2016年度は富士フイルムグループでメタボリックシンドロームの対象者の数字を維持するとともに、禁煙活動の強化にも取り組んでいきます。富士フイルムでは、労働災害情報の共有化、及び相互の災害の教訓を水平展開する取り組みを欧州にも展開する予定です。富士ゼロックスでは、2016年度から富士ゼロックスグループ全体の共通重点領域として5つの重点実施項目を展開し、2015年度に導入した健康データベースを活用しながら労働安全衛生・健康増進活動に取り組んでいきます。


   
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